旬の食材

卯月(四月)

春の風物詩ともいえる筍の旬は4~5月です。

筍は、採ってから時間が経つほどにアク、えぐみが強くなるため、できるだけ早く調理する必要があります。当店では、筍の名産地、京都の長岡京市の生産者さんを指定して、採ってから調理するまでの時間を最短にするため、あえて朝掘りではなく、配送便の締め切りに間に合うように夕方に掘ったものを、翌朝お店に届くように送っていただいています。

この筍は、粘土質の土壌で、堆肥を敷き詰めた手入れの行き届いた竹林で大切に育てていただいています。粘土質の竹林で育つ筍は、粘り気の強い土のため、なかなか穂先を地上に出すことができません。長く地中に留まっているため空気や光に触れず、アクやえぐみが少ない柔らかく風味豊かな仕上がりとなります。

穂先まで泥がついているのが地上に顔を出していなかった目印で、中でも「白子筍」と呼ばれるものは真っ白で特に柔らかく、甘みのある最高級品として知られています。当店では白子筍は、その風味と食味を存分に味わっていただけるように丸焼きでお出ししています。

そのほかにも、金目鯛との味噌煮や丹波鶏との煮物、鰹節をまぶした土佐揚げなどにしても美味しくいただけます。

繊維質が豊富で腸内をきれいにしてくれ、高血圧予防にも効果的な筍をぜひご賞味ください。

 

山菜(うど・ふき・ふきのとう・たらの芽・わらび・こごみ・ぜんまい・はまぼうふう、など)

うどは、若葉、つぼみ、芽、茎の部分を食べます。葉や先端を天ぷらなどにする他、ぬた、茹でたものを酢味噌和え、味噌汁の実などにもします。

ふきは、アク抜きした後煮付けにしたり、佃煮にしたきゃらぶきが有名です。ふきのとうは、蕾の状態で採り、天ぷらが最も一般的な調理法です。

たらの芽は、タラノキの新芽です。天ぷらにするのが一般的で、口いっぱいにひろがる独特の芳香が特徴です。おひたしや和え物にしたり、油で炒めてもいただけます。

わらびは、山菜の中でもアクが強く、おひたしや漬物、味噌汁の実などに調理する前にはアク抜きが必要です。また、あえてあく抜きをせず、生のわらびをかき揚げにするか、1本のままで天ぷらにしても。生のまま揚げたものはアク抜きしたものより苦味が強いですが、ほろ苦い独特の風味があり美味しくいただけます。

こごみは、草蘇鉄(くさそてつ)の若芽で、独特のぬめりがあり、アクはありません。天ぷらのほか、おひたし、サラダ、ゴマ和えなどの和え物などでいただきます。

ぜんまいは、山菜の代表格として有名です。若い葉を佃煮、お浸し、胡麻和え、煮物などでいただきます。

 

 

明石の真鯛

日本では、古くから上質な魚として扱われてきた鯛。江戸時代には「魚の王」とまで言われるようになりました。その中でも「日本一の鯛」と言われる明石の鯛。生息地の兵庫県明石海峡は、潮の流れが激しく、背骨の後方が肥大化してコブ状になった「鳴門骨」「鳴門コブ」と呼ばれるものがあるのも外海で荒波にもまれてよく運動していたためで、その身は引き締まり、プリプリとした弾力があります。

また、このエリアには、エビ、カニ、タコ、数々の魚が豊富に棲息しており、これらを餌とする鯛の身肉には、エビ、カニ、タコなどの旨味成分であるタウリンが多く含まれ、さらに、味のコクを左右するイノシン酸やクレアチン、クレアチニンが旨味を増加させています。ちなみに、鯛の鮮やかな紅色は、エビやカニに含まれるアスタキサンチンと言う色素が体表に現れるからで、餌であるエビやカニをたくさん食した証拠とも言えます。

鯛の旬は、産卵期前の春で、この時期の鯛は「桜鯛」と呼ばれ、産卵に備えてたくさん餌をとり、栄養を蓄え、身も肥えてきます。

 

 

銚子の金目鯛

金目鯛は、水深200メートル以上の深海に住む魚で、金色に輝く大きな目と鮮やかな赤い体色が特徴です。白身の身肉は美味で、刺身や寿司ネタとしても高級魚として取り扱われています。

特に、千葉県銚子沖の金目鯛は、冷たい親潮と暖かい黒潮がぶつかる日本屈指の豊かな漁場で育ち、豊富な餌をたくさん食べていることで、脂の乗りが良いことで知られ、他産地のものと比較しても抜群の脂の乗りとなっています。

また、銚子の金目鯛は、「銚子つりきんめ」と名付けられている通り、立て縄と呼ばれる一本釣り漁法により1尾ずつ丁寧に釣り上げられます。手釣りによって漁獲されることから魚体に傷が付かず、高鮮度で出荷されています。

 

 

小柴の太刀魚

外観が太刀に似ていることから「太刀魚」(タチウオ)と名づけられたとする説のほか、普段は深い底のほうに群れていて、朝夕の薄暗い頃に表層に浮き上がり、餌を狙って立ち泳ぎしながら頭上を通り過ぎる獲物に飛び掛かって捕食する姿から「立魚」(タチウオ)と名付けられたとする説もあります。

体表には鱗がなく、その代わりに全身が銀色に輝くグアニン質の層で覆われています。このグアニン層は、人が指で触れただけですぐ落ちるほどですが、常に新しい層が生成されることで体を保護しています。余談ですが、このグアニン層から採った銀粉は、かつてはセルロイドに練りこまれて筆箱や下敷きといった文房具やマニキュアに入れるラメの原料として使われていたようです。

当店で扱う太刀魚は、神奈川県横浜市の小柴漁港に水揚げされた「小柴の太刀魚」です。小柴の太刀魚は、昔から江戸前の太刀魚として有名で、その中でも「指5本」の太さ、極太の「スーパードラゴン」と呼ばれるものを仕入れています。